8月に入りまして、またまた間が空いてしまいました。各所で宣伝、紹介してくださっている方方々、ブックマークしてくださっている方々、申し訳ありません……


メイプルストーリーver3.28にて、
ついに……あの「モンスターカーニバル」が封鎖された。お知らせ ver3.28アップデートについて メイプルストーリー公式サイト実装から丁度7年、ここ2年ほど前からプレイしているプレイヤーには馴染みがないかもしれない。だがそれより以前のプレイヤーたちは必ず誰しもが参加したことのある多人数コンテンツであろう。
かくいうこのブログも、モンスターカーニバルの戦闘の奥の深さと面白さの虜になり、様々な記事を書かせていただき、その数はカテゴリ中トップ3に入るものだった。
しかし近年、転職レベルや必要経験値の減少、レベル30~100までがほぼ低レベル化していたこと……
最新版モンスターカーニバルのマッチングの難しさ、プレイヤー数の減少により衰退していた。
そして今月を持ってして、ついに、我々のモンスターカーニバルが封鎖されてしまった。
この記事では、モンスターカーニバルの思い出を振り返ると共に、またギルクエのように現在の環境にモンスターカーニバルが復帰できるかどうかを検証していきたい。
◆モンスターカーニバルとは

2007年、あのニハル砂漠と同時に実装された多人数コンテンツ。
参加レベルは30~50。後に実装されたモンスターカーニバル2ndはレベル51~70。
2対2、3対3でそれぞれチームを組み、フィールド上のモンスターをどれだけ多く討伐しカーニバルポイントを獲得できるかを競うもの。相手と戦わせるモンスターを選ぶことが出来、さらには気絶、スキル封印などの妨害スキルも使用することができた。いわゆる間接PvPである。案内NPCはあの悪名高き「シュピゲルマン」である。ちなみにこれがシュピゲルマンが初めて登場したきっかけでもある。
解説がなかなかマニアックになってしまっているので、手っ取り早くモンスターカーニバルについて知りたい方はこちらのリンクを参考にして欲しい。
メイプル補完計画 VOL26 モンスターカーニバル Season1メイプル補完計画 VOL58 モンスターカーニバル Season2当時が非常によく風刺されており、さらにはモンスターカーニバルの解説動画付きである。
モンカニがどうとか以前に多分面白いので、ぜひともオススメしたい。

このモンスターカーニバルの本質はPvPであったが、その実態は、プレイヤー同士のグル狩りコンテンツだったといって差し支えはないだろう。
現在のロミジュリのヒュロイド狩りをイメージしてもらうとわかりやすい。
どちらのチームの火力、狩りのテクニックは一切関係なしに、お互いがどれだけ多く経験値を獲得できるかの、言ってしまえば出来レースに使われたわけだ。
そしてそれと同時に、当時のメイプルストーリーでトップクラスに治安の悪いグルクエだった。
1chでグループを作った後、それぞれ別のチャンネルに移動し、そこでまず行われるのは打ち合わせ。
・相手にどのモンスターを召喚してもらうか
・相手にどんなスキルを使用してもらうか
・どちらが先に入場するか
・どちらが勝利するか
である。
レベル30~50のシーズン1を例にしてみたい。

まず、召喚されるモンスターの筆頭が「イリオス」、後に英雄などが登場してからは「ロムバード」が主流になっていった。
イリオスは当時のプレイヤーの平均火力で最も狩りやすいモンスターであり、ロムバードはゲーム全体の火力がインフレした結果一番倒しやすいモンスターになった。
そこにどんなスキルを使うのか。
最も主流であったのが、スピードアップスキルだ。

相手にスピードアップスキルを使ってもらうことで、こちらが狩るモンスターの移動速度が上昇し結果狩りの効率アップにつながるというわけだ。
ちなみに、もっぱら妨害には攻撃無効、魔法無効が使われた。当然ながらこのスキルを使うと無法地帯不可避だ。
そして次が、どちらが先に入場するか。この部分は多分皆さん引っかかると思う。
モンスターカーニバルはプレイヤー同士の出来レースとはいえ、本質は戦闘コンテンツ。勝ったチームにはより多くの経験値ボーナスが与えられる。
実は、先に入場したグループよりも後に入場したグループのほうがアドバンテージを稼げるのだ。

例えば5分間攻撃力を+20する「ジャンボたこ焼き」。当時は少しでも火力不足を補うためにほとんどのプレイヤーが必携していたアイテムである。モンスターカーニバルの対戦時間は10分間。その中の5分間を攻撃+20はかなりデカイ。
いい忘れていたが、モンスターカーニバル内ではアイテムの一切の使用不可。
つまり回復もモンスターからドロップさせて、エリクサーを入手しなければならない。途中でたこ焼きのかけ直しは出来ないのだ。
そして先に入場したグループは、相手が入場するまで中で待機しなければならない。
つまり、後攻は入場制限一杯まで入場を待ち、先行のバフアイテムの持続時間を減らせるのだ。
さらには後攻のほうがモンスターが1体多く湧くマップに通されたりもする。
というわけで、地味ながらモンスターカーニバルにおいて先行を決めるのはなかなか重要なことだった。
実際、この仕組がプレイヤー間に広まっていたわけではないが、「先yr」というチャットの裏にはこんなことが仕組まれていたのだ。
そして、どちらが勝利するのか。

これはまあ、何度もいうが出来レースである。
事前にどちらが勝利し、多くの経験値を得るか。事前に話し合っておき、途中でマップから退場したり。狩りを止めたりして、ポイントを調整、
交互に経験値を分け合えるというわけだ。
まあ、約半分くらいのチームでは勝ち負けは暗黙のうちに実力(妨害)勝負になっていたりもしたが(要は召喚はさせてやるが勝ちは譲らねぇってことだ!)。
モンスターカーニバルにおいて、全体が出来レースではあったものの、この最後に勝敗を決める部分だけは、少しだけPvPの面影が残っていた。
◆ トップクラスに治安が悪かったワケ

モンスターカーニバルはレベル30~50までのキャラクターが挑戦できるグルクエであった。
モンスターカーニバルが実装されたのは2007年。
この2007年というのは、いわゆるメイプルストーリー全盛期である。
1chフリマには全てのスペースはもちろん、2ch、3ch、1~16ch全てのフリマに露天が立ち並び……10秒に一度は「横されました 人気下げよろ」の拡声器が飛ぶ。
メイプル自体が低年齢向けMMOだったこともあり、ルール、モラルを知らない小学生、中学生、それに対抗してしまう大きいお友達も多かった。
そして、そんな多くのプレイヤーが冒険に行き詰まるのはレベル30~50付近(当時のレベル50は、現在のレベル100くらいの労力が必要だったと思う。もちろん個人差はあるが)。
そこで当時のレベル上げにおいてレベル30~50の経験値効率最強、報酬も良好のモンスターカーニバルに人が集まれば……そこがどうなるかは想像に難しくない。
事前に召喚モンスターなどを決めたはいいものの、「
騙して悪いが」余裕で気絶や攻撃無効、イリオスを求められておきながら最強のロムバード召喚などなど……
真剣勝負、出来レース以前にカオスな妨害合戦になることも珍しくなかったのである。
そしてある意味、この無法地帯で知力を尽くして戦うことが何気に楽しかったりもしたのだ……
◆ 経験値効率最強、その上報酬も最強
狭いスペースに大量のモンスターが湧き、それを大人数でグル狩りする。自分たちで経験値効率を調整できるそんなモンスターカーニバルの経験値効率が悪いわけがなかった。
治安は悪いものの、ほとんどの育成サイトで、レベル30から70までのレベル上げにモンスターカーニバルが組み込まれていたほどである。
しかしモンスターカーニバルはそれだけでなく、報酬も素晴らしかったのである。
モンスターが一定確率でドロップする「メイプルコイン」を集めることで、当時では貴重な指輪、ペンダント装備が交換できたのだ。
それがこちら。

これはレベル51^70までのモンスターカーニバル2ndで、メイプルコインを150枚と交換できる。
実装から何年も経つ、指輪という装備スロットが実装された初期から存在するにも関わらず、今なおランカー御用達の高性能指輪である。
ちなみに、入手難易度はというと……
モンスターカーニバル2ndのレベル51~70までの間で、意識せずに獲得できるメイプルコインは約70枚ほどである。
指輪なので4つ装備できる。=指輪を全て揃えると600枚に必要になる……集めようとするとなかなかにマゾいが、その性能あまりにプレイヤーのほとんどが全力で集めにいっていたものだ。

ちなみにこれば、普段から雑魚雑魚とコメントで呼ばれる管理人の本気で自慢できる部分である。
活目せよ!……
わー、わー、はい、どもども……◆ 衰退したワケと、モンカニが復活するには
まず挙げられるのが、レベル30~70までのレベル帯のレベル上げが容易になったことである。
モンスターカーニバルが栄えた当時、このレベル30~70というのは、2次転職のあと3次転職までの非常にマゾい期間だった。
先ほど当時のレベル50は現在のレベル100に相当すると書いたが、レベル70だと現在のレベル120くらいに相当すると思われる。
モンスターカーニバル2ndが存在しなければ、レベル70は今のレベル140相当の難易度だったと思う。もちろん強化品が揃う廃人は別だが、新規でレベル70はかな~~~~~り高い壁だった。
そういう意味ではモンスターカーニバルは偉大だった。これがなければ、メイプルは長い間3次にも到達できない旧石器時代だったと思う。
それと同時に、現在ではクエストの経験値も充実し、適当にやっていてもレベル100くらいは余裕だ。
その辺をブラブラしていても4次を達成できる。
当時の低レベルのレベル上げを支えていたモンスターカーニバルの役目は、もはや必要とされないだろう。

そこで、数年前にモンスターカーニバルに修正が入り……レベル80以上のプレイヤーに15分ごとに招待状が届くようになった。中レベル帯のレベル上げに変更されたのである。
さらにマッチングシステムも導入され、興味がないプレイヤーも参加しやすくなった……かに思えたが。
実際は、招待状制になったことで自分の好きなペースで挑戦できなくなり、レベル上げも思ったように進まない。
優秀なコイン報酬も新装備に押されて魅力半減。
そしてダメ押しが、必要人数12人という鬼のようなマッチングの難しさだった。
いくらモンスターカーニバルといえど、もはやプレイヤーを集めることは出来なかったのである。
そして現在……モンスターカーニバルが現環境に復帰するには。
当時に同じように、多くのプレイヤーがレベル上げで苦しむレベル帯に実装されることだろう。
今、レベル上げに適したコンテンツといえばロミオとジュリエットやルートアビスの雑魚狩り、エボルビングシステム、ディメンションインベイドがある。
それらに取って代わって実装されるしかないと思う……おそらくそれ以上の高レベル帯に実装すればゲームの寿命を縮めるか、ランカーの人数不足によりどっちみちマッチングせず衰退する。
個人的には、ロミオとジュリエットに変わってレベル70~100までのレベル帯に実装してもらえたらと思っている。
現在のロミジュリもほぼグルクエとして存在していないので、せめてそれに代わってくれたら……
実装当時、ルディクエに取って代わったように。
◆ 終わりに

この記事では表現できていないが、当時のモンスターカーニバルの熱気というのはすさまじいものだった。
プレイヤー同士の駆け引き、妨害対策、カオスの中で芽生える友情。
カーニバルウィナーとなるために装備とスキルを激選し、仲間を集めてテクニックを駆使して戦う。
それが出来レースであろうと、偶発する妨害ゲームであろうと、見知らぬ相手との無言のうちのガチ勝負であろうと。
プレイヤーの戦略と努力があんなにも影響し、他プレイヤーとやりがいのあるグルクエはなかなかないのだ。
あのギルクエが当時の仕様ほぼそのままで、復活したように、モンスターカーニバルもいつか、あの頃のままで蘇って欲しいものである。
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未だこんなに良質なブログ様が残っていたとは…
モンスターカーニバル、懐かしいですね
最初は独特な略語やプレイ方法に手間取ってしまいましたが
やはりあの活気は魅力的でした
久しぶりにあの頃を思い出して胸が熱くなりました。
レベリングは今の数十倍大変でしたが、それでもコンテンツが楽しかったからこそ何年も狩り続けられたんですよね。
今のメイプルには何が足りないんだろう。
今後も記事更新楽しみにしております。
荒れ具合はともかく、野良でもそこそこでき、
今のメイプルに比べたらはるかに複数人でのプレイが可能であった、
このコンテンツはなかなかよかったなと個人的には思いました。
定時制の人数制限ありのマッチング方式は本当にひどいものです。
それはそうと、粗探しをしているようで申し訳ないが、
数記事前の200レベル初の到達者のことといい、情報が一部てきとうですね。
ジャンボたこ焼きは今も昔も変わらずA+20です。(一時kms仕様?になりましたが)
細かいですが確固たるメイプル常識は間違えないでくださいな。
記事楽しみにしてます。
僕の思っていたことと全く同じような考えを持っている方がいてとてもうれしいです泣
当時を思い出すと、とても活気がありかなり充実したメイプルライフでした。
いまは、あまり楽しめていません、、、
昔のメイプルストーリーはやはり神でした
気づけばコメントも拍手も思ったよりいただけてしまって……こちらとしても嬉しいです。ありがとうございます。
こうして過去を振り返る記事を書くことで、何かに繋がれば良いのですが。
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